Judge situation appropriately
by Ken
今年は近年では珍しくスパッと梅雨明けし、一気に猛暑がやってきた。

今年は春先からの天候不良によるカバーの発育不全に加え、この突然の猛暑により水質までもが悪化し、シーズン序盤から現在まで苦戦を強いられている雷魚マンが例年以上に多い気がする。

そんな状況真っただ中の7月後半、例によって日帰り遠征に友人で雷魚マンのhiroと出かけた。今回目指すのは大小入り混じる野池群。

このエリア全体が入梅後から厳しい状況となっており、特に期待していたフィールドは田植えに絡んだ濁りや農薬の影響などから沈黙が続いているらしい。Nabeからは「実績が高くても、水が悪ければパスした方が懸命」との意見だった。


フィールドの規模が小さく、攻略が容易なクリークは雷魚の活性やフィールドコンディションの善し悪しを判断しやすいが、このタフコンディション下の野池攻略を日帰りで行うことは結構難しい。

様々な要因が絡み合うので一概には言えないが、例えば盛夏となると、フィーディングタイムはマズメ時に集中するので、運良く活性の高いフィールドの入り、何本もキャッチすることが出来れば言うことはないが、そうそうあり得る話ではない。

逆に運が悪ければフィールド選択を誤り、朝イチの貴重な時間帯にワンバイトも得られないこともある。

全く沈黙していればダメだと判断しやすいが、中途半端なバイトがあったり、捕食音がちらほら聞こえたり、過去の実績ポイントであったりすると、ついつい粘った挙句に1本もキャッチ出来ず、いたずらに時間だけ浪費してしまうことになりかねない。そしてあとのリズムを完全に崩し、結局1本もキャッチ出来ないままタイムアップを迎えてしまうことも少なくない・・・。

経験上、今回のような釣行の場合は、状況に左右されず、積極的に移動を繰り返すランガンのスタイルで、「出たとこ勝負」で活性の高いフィールドを見つけていく方が結果は良い。

勿論いくつかの有力と思えるフィールドをピックアップしてはいるが、実際は見てみないことには分からないし、ダメな場合に素早く見切りを付ける判断力が問われる。フィールドの見切りを付ける時間の目安は30分以内だろう。規模や実績、期待値に応じて、最大でも1時間くらいだろう。

今回も半日強の時間しか無いとはいえ、ノーフィッシュは避けたい。特に同行のhiroは初めて訪れるフィールドばかりなので、苦戦を強いられるかも知れないが、1本でも多くキャッチして欲しい。

ちなみに私はというと、過去に野池の日帰り遠征で、良い思いをしたことは殆ど無い。同じ轍は踏んでなるものか、と気を引き締めた。


最初のフィールドに着いたのは4時半頃だった。辺りはまだ薄暗く、カバーの状態などは確認できない。

この日は幸いなことに天気予報では曇り。午後には雨が降るようだ。熱中症対策も考えなければならないほどの炎天下でのゲームを想定していただけに、肩透かしを食らった感じだが、この時季に曇りであれば、日中でも雷魚の活性が下がらない可能性がある。これは願ってもないチャンスということで二人のテンションは上がっていた。

曇っているので夜明けが遅く、辺りもよく見えない状態であったが、とりあえずタックルセッティングを始めた。

今回のタックルはhiroのロッドはオフト70とリールはコンクエスト400。ラインはヘッドハンター10号。フロッグはボンバーJrがブレード付きでセットされていた。初めてのフィールドということでキャスタビリティー重視ではなく、日頃使い慣れたタックルで臨んだ。

一方の私のロッドは鬼に金棒80LBoronとリールはアブ6500CSロケット。ラインはフジオカ8号。フロッグはエクストリームフロッグの7gタングステンシンカーを搭載したものをセレクト。キャスタビリティー重視のタックルだ。

もう1つパワーを重視した、GG80(初期型)+アブ6500CSH+フジオカ10号も用意し、フィールド状況に応じて使い分ける予定にしている。

開始したのは周囲がようやく明るくなってきた5時になってからだった。ヒシの一枚敷きが池全体の3分の1程覆っている。まずは二手に分かれて堰堤から攻めた。hiroは堰堤の際から丹念に探り、私は沖を視認性の良いピンク/ブラックを遠投しながら広範囲を探った。この池は大型の期待も出来るのだが、雷魚の活性はどうだろう?

時折どこかで捕食音が聞こえるが、単発なので当てにならない。水も緑がかっていてあまり良いとはいえず、それにつられてヒシの状態もイマイチだ。

フロッグのアクションも色々試したが、全く反応は無かった。hiroも同じだった。

30分程経過したところで移動することにした。貴重なマズメ時を無駄にしてはいけない。


次は水の綺麗な所を探し、そこに入った。ヒシの状態も先ほどよりはマシだった。

生命感はあまり感じられないが、とりあえずじっくり攻めてみることにした。

hiroはアシ際から沖を探り、私は岸際を慎重に攻めた。朝イチの岸際はフィーディング場所になるので要チェック。

数投目だった。岬状になったショアラインを通過させた直後にフロッグの後方が僅かに揺れたと思いきや、一気にアタックした。フロッグを持ち込んだことを確認し、すかさずフッキングすると、心地よい重量感が手元に伝わった。

上がってきたのはガタイの良い80アップだった。

幸先のよいスタートにホット胸をなで下ろすと同時に、今日はイケルのではないか。という期待感が膨らんだ。

引き続き二人で広範囲を探ったが、hiroに食い損ねのアタックがあったのみだったので、期待感とは裏腹に、このフィールドを見切って移動することにした。


車で移動し、次に入ったフィールドはここ一帯のフィールドとしては珍しく、ヒシの状態が良く、広範囲にわたってヘビーカバーを形成していた。ヒシの旺盛な繁茂ぶりに思わず「おおっー」と声を上げてしまう程ではあった。だがその半面、攻略出来る範囲があまりに狭かった。

カバーの薄い所を素早くチェックしたが、反応も生命感も乏しく、このフィールドを後にした。ここまで費やした時間は移動も含めて約1時間半だった。釣果はともかく、ペースはまずますだ。

その後、いくつかのフィールドを回ったが、反応は無かった。ヒシの状態はベストでは無く、水質も同様で、捕食音やベイトフィッシュの姿も見られないフィールドが多かった。

空は薄曇りだが、湿度が高いせいか、この時間になると汗がしたたり落ちてきた。

事前にピックアップしたフィールドの見切りが早い分、時間にゆとりが出来たので、当初は予定に無かった大型野池も入ってみた。


堰堤を歩きながら怪しい所を探した。目を付けたのはヒシとウキクサとハスの群生からなる一角だ。ハスはテーブル状とパラソル状が混成している。我々雷魚マンにとって攻めずにはいられないシチュエーションだ。ここは慎重に行きたい。

初めに沖のオープンにキャストしヒシのエッジで変化のあるところのみをチェックする。炎天下であれば、もっとカバーの濃く涼しい所にいるだろうが、今は曇っているのでエッジは要チェックだ。数投探って一応反応は見られたが、アタックに持ち込むことは出来なかった。

続いてテーブル状のハスを静かにチェック。ヒシとウキクサが密集しているとはいえ、ハスを大きく動かしてしまうと警戒されてしまう。

ハスの手前でシェイキングしながらスローに引いている時だった。小気味良い捕食音と共にフロッグが消えた。何の前触れも無かった。素早くフッキングを決め寄せに入るが、ハスの茎の所で止まりそうになった。絡まれたら厄介なので更に腰を落としてやや強引にロッドをあおったら無事に通過した。ランディングしたのは70後半の綺麗な個体だった。

hiroも同じような所で素早く探っていたが、一度食い損ねのアタックがあったようだ。

ここまで、このフィールドでは1時間弱に2アタックで1本キャッチ。見切るか続けるか考えた。反応があると粘りたくなるし、まだ攻める範囲も広く残っている。もっと時間をかけることによってアタックを引き出せるかも知れない。しかし他に回ってみたいフィールドはまだ複数あるし、残り時間も少なくなってきた。悩んだ末に、今回は積極的にランガンするつもりで来ているので、思い切って移動を決意した。

しかしどこも反応は無く、時間だけが経過していった。


そして遂にこれで最後と決めたフィールドに着いた。ところがそこは先行者が数人入っていた。

ここで最後の1時間を使って何とか結果を出したいと思っていたが、これでは入れない。そこでhiroと相談し、少し離れたフィールドに移動することにした。hiroも知っているウキクサとキンギョ藻のフィールドだ。

残り時間30分でそのフィールドに到着した時には小雨が降っており、風も吹いていた。これ以上天候が悪化したら雷魚ゲームどころでは無いよと思いつつ、水面を眺めると期待していたウキクサが殆ど無い。しかもキンギョ藻が厚い。これでは期待薄かと思ったが、とりあえず岸沿いに歩きながらオープンスペースを中心にブレード付きのエクストリームフロッグでチェックしていくことにした。

一方、hiroはさっさと奥に消えてしまった。何かを感じたのだろうか。

すると5分ほど経過したところで携帯が鳴った。hiroからだ。

駆けつけるとhiroが80近い雷魚をガッチリつかんでいた。

奥に行ったのは、風のせいでウキクサが寄せられ、そこに雷魚も集まっていると読んだからだ。それが上手く当たり、ノーフィッシュ寸前で最後の最後でやってくれた。

今回は初めてのフィールドばかりで苦戦していただけに、本人もそうだろうが、私自身もホッとした値千金の1本である。


「これでなんとか帰れるな」などと話しをしながら車まで戻る途中に何気なくピッチングしていたら小型が1本出た。1日必死でやっても釣れない時もあれば、こんな時もある。

もう2回りくらい大きくなってまた勝負したいと思いながらリリースした。

今回の日帰り遠征はリスキーな野池巡りを行った。限られた時間の中でフィールドコンディションや雷魚の活性を読み、また、人的プレッシャーをかいくぐりながら10ヶ所程回った。

雷魚の活性は予想どおりに渋い状況で、今回はフロッグへのアタックはキャッチした数と同じ3回しかなかった。少ないアタックを全てモノにできた満足感もあれば、それだけしかアタックを引き出せなかったという悔しい思いも同時にある。とりあえず渋い状況ながらもなんとか結果は出せたと思う。

雷魚ゲームというのは気まぐれや偶然の要素が他の釣りと比較してとても高い。

事前に「ここは出る!」と聞いていても、実際足を運んでやってみたがフィールド沈黙していた。という事例は多々ある。

結局はフィールドに降り立ち、自分で積極的に判断していく方が、納得いくゲームを展開していけるだろう。そうして磨かれた「感覚」が今後の大きな武器になると思う。

事前の情報や、過去の実績にとらわれ過ぎて失敗することが多かったが、今回の釣行で少しは克服出来たような気がする。

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