Technique B-2
Chance in Rainy Season -梅雨時期の攻略法
この時期は水位の変動が激しく、フィールドのコンディションが不安定になり易い。そのため、春以上に天候がゲームを左右することが多くなる。
連日の雨は雷魚の活性を著しく低下させ、時にはフィールドを完全に沈黙させてしまうこともある。また、この雨による増水や濁り、日照時間の減少は、ヒシなどの浮葉植物はもちろん、クロモなどの沈水植物の生育にも悪影響を与え、フィールドにおけるカバー形成を大きく左右する。
一方、好条件が重なった場合、時として素晴らしいゲームが展開できる場合もある。

1)フィールドコンディションを把握する

  a-増水

  b-濁り

  c-水生植物

2)フロッグのアクションを見直す

3)好ゲームを呼ぶ状況

  a-梅雨の合間の晴れ間

  b-曇天の蒸すような状況

  c-雨上がり後の急激な気温上昇

1)フィールドコンディションを把握する
a-増水
降雨や隣接する田んぼ、水路からの流入により著しく増水したフィールドは水温の低下をはもちろんのこと、カバーが沈んでしまったり、ストラクチャーが変化することによって不調に陥るケースが多い(経験上、若干減水気味の方が雷魚のフロッグへの反応が上向く傾向にあると言える)。この場合、通い慣れていて、状況を把握しているフィールドであれば容易に増水の有無を判断することが可能であるが、新規もしくは通い慣れていないフィールドの場合は、

・護岸(石積み、コンクリート)の色の具合
・沈水した岸際の植物

これらから、現在の水量がどういった状態にあるのかを読み取る。
減水時は比較的簡単に読み取ることができることができるが、増水に関してはフィールドの状態を注意深く観察する必要がある。


b-濁り
濁りは、増水以上にフィールドに悪影響を及ぼす要因となる場合が多い。普段から慢性的に濁りが入っている場合は別として、降雨による濁りは確実にフィールドコンディションを悪くさせていると考えていいだろう。このようなコンディションでの対応策は、極力濁りの少ないエリアを探すことだ。また、濁りの入ってしまったフィールドでの効果的な戦略は見当たらず、粘って単発バイトを待つくらいしかない・・・。

c-水生植物
経験上、ヒシなどの浮葉植物の変色や腐敗などが発生しているコンディションの悪いカバーのフィールドで好釣果を得たケースは少ない。しかし、稀にこのような状況下において他に良好なカバーエリア(岸際の葦やブッシュなど)がある場合は、そのエリアに雷魚が着き、バイトが集中する場合がある。このようなケースは極めて稀であり、コンディションの悪いカバーは、雷魚ゲーム自体の楽しさも半減してしまう。しかし、このようなコンディションの場合でも、フィールドをよく観察し、今後のカバーの形成状況を予測してみることは重要だ。
2) フロッグのアクションを見直す
タフコンディション(低活性)時におけるフロッグのアクションは、一般的な見解、定説によると「スロー」というものが基本になっており、総じて効果的なアクションと言える。しかし、低活性と判断した状況下においては、時として速いテンポのアクションが、バイトを誘発させ、逆に、スローテンポのアクションはチェイスのみに終わってしまう場合がある。

余談であるが、活性の度合いに応じた最適なアクションとはどのようなものだろうか?
「今日は速いテンポに反応するから活性が高いな」
「スローなアクションにしか反応しないから低活性だ」
・・・果たしてそうだろうか?

例えば、フィールドの各所で捕食が見られ、決して低活性とは思えない状況下で「ロングステイ」のアクションにバイトが集中(逆に速いテンポには無反応)したり、一見タフコンディションと思われる寒い雨天時に速いテンポのアクションに反応が見られる(逆にスローテンポには無反応)という場合もある。

つまり、高/低活性の判断基準は必ずしも
高活性=速いテンポ
低活性=スローテンポ というものではなく、

高活性=スローテンポ
低活性=速いテンポ というパターンが当てはまる状況下もあるということだ。

また、我々が雷魚の活性状態を誤って判断してしまっていることがあるという点も見逃せない。

我々は一定の基準をもとに活性状態を判断しているが、そこに誤りが生じる可能性があるのだ。釣り人によって見解の違いがあるとはいえ、偏った考え方ではなく、フィールド状況を参考にして柔軟に対応していくことが重要であろう。

また、雷魚がフロッグに反応するかどうかは、雷魚の活性が重要であるが、それ以外に各フィールドの特性、ベイトの動き、雷魚の気分(?)、我々釣り人との間合い、そしてテクニックと様々な要因が関係している。

話が逸れてしまったが、定説や固定概念にとらわれ過ぎず、様々なバリエーションのアクションを取り入れることによって、新たな発見をしたり、今までとは違った結果を生み出すことができる。

3) 好ゲームを呼ぶ状況
梅雨の時期は時として幸運をもたらしてくれることがある。
ここでは過去に幾度か経験した状況についていくつか紹介してみる。
a-梅雨の合間の晴れ間
一般的に梅雨の合間に数日間続く晴れ間は、期待度が高いと言われており、安定した釣果を得られると考えられている。しかし、晴れ間であればどのエリア/フィールドにおいても状態が上向くというのは早計で、それまでの天候がそのエリア/フィールドにどういった影響を与えていたのかが重要だ。その晴れ間に安定した釣果を得られる場合は、カバーや水量、水質に対して、雨の影響がそれほど大きくないフィールドに限られるからだ。

晴れ間といえども、カバーの変色/腐敗、増水、濁りなど、コンディションの悪いフィールドにおいては状態が上向く可能性は極めて低い。

そのため、釣行したエリアにいくつかのフィールドが点在する場合は、それぞれのフィールドの状態を観察、そして把握し、どのフィールドが雷魚ゲームに適しているのかを判断する能力が釣果を左右する。

この判断能力は経験、そしてそれによって培われる「インスピレーション」というべき「勘」によるものであり、様々な状況下での実釣から身に付くものだ。経験の浅い人は同じフィールド/ポイントで漠然とキャストを繰り返し、単調な釣りに陥り易いが、フィールドをよく観察し、様々なメソッドを様々なフィールドで試すことによって今後につながる重要なデータを積み重ねていくことが必要だ。


b-曇天の蒸すような状態
梅雨の時期特有の湿度が高く蒸し暑い曇天下において、時折太陽が差したり、小雨がパラついたりするような条件が重なった時は爆発的な結果をもたらしてくれることがある。特にこのような状況下においては大型魚を獲ったケースが多い。明確な根拠は不明だが、曇り、高湿度、時折差し込む日差し、小雨など様々な自然現象が重なりあった時には、雷魚は何らかの変化を感じ取り、活性が上がるのだろう。

c-雨上がり後の急激な気温上昇
雨上がり後の急激な気温上昇時も雷魚の活性が上がる可能性を秘めた状況と言える。過去に雨上がりの雲の隙間から太陽が顔を出し始め、そして気温が上昇するとともに活性が上がるケースを幾度となく経験した。時間帯は午後に多く、無風という条件であった。最も、これらは自然が、もたらすものであるため、釣行時に遭遇する機会は少ない。上記の曇天の蒸すような状況や、雨上がり後の急激な気温上昇は、短時間で終わってしまう場合がほとんどであり、まさに千載一遇のチャンスと言える。

*具体例として;
梅雨入り後の6月のある日、前日から断続的に雨が降り続き、釣行当日は雨が上がりはじめていた。しかし気温は低く、風も強いという厳しい状況下だった。
しかし午後になると風が止み、一転して青空が広がり始め、気温が急激に上昇し始めた。と同時にフィールドのシャローエリアに雷魚が浮遊し始め、2時間程で40発近いバイトがあり、10本以上キャッチしたことがある。通常は、さほど期待できないフィールドであるにもかかわらず、この時ばかりは爆発的に活性が上がり、いつもの貧果が嘘のように感じられた。


基本的に雷魚は雨により活性が低下する魚であり、天候の変化に対して敏感に反応する。そのため、活性は日毎、極端に言えば時間単位で刻々と変化していると言えるだろう。
「先週はよかったのに・・・」「昨日はよかったのに・・・」という話をよく耳にする。特に遠征などの場合は天候に合わせて釣行することが難しく、その状況下における雷魚のコンディションを的確に判断する眼が要求される。また、「運」も大きな要因の一つとなるが、こればかりは「神のみぞ知る」といったところだ。最も、この「運」を引き寄せるのも実力の一つと言えるのだが・・・


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