Technique B-1
Field in Spring-シーズン序盤の攻略法
5月、それは待ちに待った私の雷魚ゲームシーズンがスタートする時。
薄っすらと張った水生植物が間もなく訪れるであろうカバーゲームシーズンを予感させる。

期待に胸を膨らませていた昔とは違い、ここ数年は期待感と不安感が交錯した気持ちでシーズンインを迎えている。各地で起こっている惨劇、荒廃、これら激変していくフィールドに直面する度に言葉を失ってしまう。「今年、いや今後の雷魚ゲームはどうなっていくのであろうか・・・」心の隅に消えることの無い不安を抱きながらまた一年が始まる。せめて残されたフィールドは大切にしていきたい・・・

悲観的な始まりになってしまったが、このコーナーではシーズン序盤の雷魚ゲームについて考えてみたいと思う。


1)フィールドを観察し、特性と状況を把握する

  a-フィールドの状況

  b-カバーの状態

  c-天候

  d-フィーディングタイム

2)雷魚を見つける(探し出す)

3)アプローチ

*これらどの項目もシーズンを通して重要なポイントであるが、シーズン序盤という条件で考えてみる。

1)フィールドを観察し、特性と状況を把握する
a-フィールドの状況
雷魚の活性、水生植物の状態は地域や当年の日照時間、降水量など気象条件により差が生じる。また、秋から冬にかけて行われる水抜きや工事が翌年のフィールドに影響を及ぼしたり、フィールド自体を大きく変貌させてしまうケースもある。
後者に関してはオフシーズンのフィールド状況を把握することが非常に重要であるが、フィールドが身近に無い場合は難しいだろう。いずれにせよ、自分のメインフィールドに関する情報は出来る限り収集し、状況を把握しておくことが重要だ。

b-カバーの状態
例年安定したカバーを形成するフィールドの場合は時節を目安にある程度の予測が可能であるが、諸条件によって誤差が生じるフィールドも多い。私がメインに釣行する地域でも水生植物のカバーが形成されるのは5月上旬から7月上旬といった具合に2ヶ月という幅が見られ、同じ地域、エリアのフィールドであっても、規模や形状などの諸条件の違いからカバーの形成時期が異なっている。
(ここで言うカバーとはヒシの新芽が水面をほぼ覆い尽くしかけた状態(ライトカバー)を指す)

シーズンイン直後は確実な情報が無く、リスクを伴った釣行となる。そして、カバーの状態によってはロッドを振ることもなくフィールドを転々として1日が終わるケースもある。しかし、そんな状況であったとしても、フィールドをよく観察し(水抜きの有無、護岸、水質の変化など)、今後に生かせる何かを見つける事も重要だ。


c-天候
雷魚は気象条件により活性が変りやすい魚と言えるだろう。特にシーズンイン直後の5月の初旬から梅雨の時期にかけては気象条件が釣果を大きく左右する。好天に恵まれた穏やかな条件下においては捕食活動も活発になり、好ゲームが期待できるが、低気圧が接近し、風が吹いたり、冷たい雨が降ろうものなら一転して沈黙してしまうケースが多い。気象はコントロールできない自然そのものであり、それはそれとして受け入れ、フィールド選択や攻略法を変化させることによって可能な限り対応していく。

d-フィーディングタイム
一般的に春先においては気温(水温)の上昇に伴って雷魚の活性が上がると言われているし、経験上、そういったケースが多い。しかし、これとは全く無関係の状況下においてバイトが連発するような事も幾度となく経験している。フィールドの状態や天候などから、その状況下での魚の動き(活性)を見極めることも重要な事だ。自然界が相手の雷魚ゲームでは、定説どおりにはいかない事がいくらでも起こる。
状況を的確に判断し、ベストなポイント選択とアプローチを心がけ、フィーディングタイムを逃さぬようにする。
2) 雷魚を見つける(探し出す)
特にライトカバーの状況下においてはSniping(スナイピング、狙い撃ち)が効果的かつ重要なテクニックであり、釣果を左右する。水面を観察し、空気呼吸、浮遊、カバーに身を潜めている姿を見つけ出したり、カバーや水面の僅かな動きを見落とさない眼力が必要となる。この眼力は蓄積された数多くの経験から身につくものであり、様々なフィールド、条件下における実戦からマスターするしかないであろう。「釣る」ではなく「探す」というということに視点を移し、漠然とキャストを続けるのではなく水面をよく観察しながら釣りをすることが重要だ。
3) アプローチ
ライトカバーの時期はアプローチに細心の注意を払う必要がある。人の気配を察知されやすいこの時期はフィールドへのアプローチ自体に注意を払うことはもちろんのこと、特にキャストしたフロッグの着水音に注意したい。ライトカバーにおいては着水するフロッグの衝撃をカバーが吸収、緩和し難いため派手な着水音になりやすい。この派手な着水音がアピールとなり好結果を生む場合もあるが(活性が高い、フィールドの規模が大きい、プレッシャーが低い場合など)、クリークや小規模の野池、低活性時などでは貴重な1匹を獲り損ねる致命的な要因となりかねない。これにはフィールドの規模やアプローチの距離に応じたフロッグのウェイト調整が有効だ。また、キャスティング技術(精度)やポイントへのアプローチなどをトータルで捉え、極力雷魚に警戒心を与えないように常に心がける必要がある。

序盤は気象条件により厳しい条件下でのゲームを強いられるケースも多いだろう。雨、風、低気(水)温…悪条件が重なれば完全に沈黙してしまう。如何ともし難いケースもあるが、フィールド状況を把握し、攻略次第で獲れる魚も存在するはずだ。また、ロッドを振らずともフィールドをまわり、観察するだけでも参考になる何かを得られる事もあるだろう。せっかく釣行したのだから「あー、駄目だ…」で終わりたくはない。



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